休日ギルド漫画にロザリー出せなかったので、押しかけ女房しに行く話をちょろりと。
そういえばアリエッタがノワリーの眼鏡について教えてくれました、超ありがとう!
ゲームはあとちょっとでエンディングです。やっと紅杭の塔出たー! 残り111匹!
軽やかなノックの音に気付き、火を止める。
こんな早朝に誰かと思いながら、玄関のドアを開けた。
「おはよう、ノワリー」
視界に飛び込んできたのは、金や茶ではない。
夕焼けのような深い赤に彩られた、勝気な表情。
黄金に輝く瞳はまっすぐと自分に注がれ、眩しくすら思う。
「おはようございます、ロザリー」
どういったわけか、この少女に気に入られてしまったらしい。
出会ってから三年というもの、暇を見つけては彼女は自分の元へ通ってくる。
とりあえず部屋に入るように促し、沸かしていたお湯をポットへと注ぐ。
出しておいた自分のカップの隣に来客用のカップを並べる。
ロザリーが来るまではあまり使わなかったものだから、今ではすっかりロザリー専用のようになってしまった。見た目は飾り気も何もないが、一応はそれなりの品ではある。
その中に琥珀の液体を満たしたところで、ロザリーに差し出す。
「今日はお休みですか」
「えぇ、そうよ。竜殺しのギルドにも休息は必要でしょう」
それはそうだ。
彼らも戦い通しでは体が参ってしまう。確実にドラゴンを狩るには常に万全の状態であるべきだ。
当たり前のことだが忘れがちでもある……自分も含めて。そういえばまともな休息を取ったのはどのくらい前のことだっただろうか。
「申し訳ありませんが、私は仕事があります」
「わかってるわ。貴方が私のために時間を割かない事くらい知っているもの。気にしないで」
にやりと笑みを浮かべられて、何とも言えない気持ちになる。
これは彼女なりの気遣いなのか、それとも仕事最優先の自分への皮肉なのか、表情からは読み取れない。
上流階級の出身だけに本心を隠すのはお手の物なのか、いつもどおり澄ました顔で、こちらの言葉を待っている。
彼女の望む台詞はどちらだろうかと考えて、結局自分の希望を込めて言葉を選んだ。
「……少しは取りますよ、時間」
「別に催促じゃないわ」
どうやら選択肢は失敗したらしい。
ロザリーは眉を寄せて、それから小さくため息をこぼした。
「そう聞こえたならごめんなさい。私は貴方の邪魔になりたくないの。一目会えればそれで」
そこで言葉を切って、カップを口に運ぶ。
同じようにカップに口を付けたが、気に入りの茶葉の香りは若干褪せたように感じられた。
気がそぞろなのだろう。彼女が来ると少し心が落ち着かなくなる。
「でも嬉しい……大好きよ」
一瞬動きが止まり、どうにか口にした分だけは飲み込んだ。
ロザリーの素直な物言いには唇を堅く閉ざして、何事もなかったようにカップをソーサーの上に戻す。
「……いいの、言いたかっただけだから」
嫌なわけではない。
どうやって答えればいいものか、まだ自分の中で解答が見つかっていないだけだった。
肝心の押しかけ女房話が書けてない……!
あんまりNPCとのカップリング見かけないですね。
誰かノワロザ描いてくれないだろうか。
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