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【バレンタイン】紫姫(男)×ツインテ騎士

男の子が足りないなら、性転換すればいいじゃない!
というわけでウチの紫姫は男になりました。
いや女設定も好きですよ? 若侍×紫姫とか、地味金×紫姫とか。

※ここから設定※
アルジャ(男)
オレ可愛いから女装するわ、という軽いノリでプリンセスやってる変態。
見た目は完璧に女の子の癖にセクハラばっかりする。困ったね!

ビリッチ
不本意ながらアルジャの彼女。喋りは男っぽいというか堅苦しいというか。
限りないセクハラ地獄だけど愛しているのでしょうがない。

ろくな設定ではないな!
一人称にしたらセクハラが減りました。無念。

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寒い中、待ち合わせの相手を待つ。
今日に限ってビリッチは用事があるとかで、オレはご主人様の帰りを待つわんこよろしく、騎士の学校の門の前で震えていた。
せっかくバレンタインなのに。
いや、バレンタインだからなんだろうけど。
「先輩! もう帰っちゃうんですか?」
きゃいきゃいと黄色い声が飛ぶ一団が建物の中から現れる。
その輪の真ん中にいるのがオレの可愛いビリッチだ。
あーくそ、勝手に触るな。同性だからって何しても許されるわけじゃないぞ。
「用も済んだしな……遊びもいいが精進するように」
「わかってます! 先輩、今度は手合わせしてくださいね!」
「あぁ、楽しみにしていよう」
「ずるい、あたしも! いいでしょ、お姉さま?」
「何言ってるのよ、今度はわたしの番よ?」
栗色の髪の娘と薄い桃色の髪の娘がビリッチの腕に左右からそれぞれしがみつく。
やられてる本人は涼しい顔をしているけど、こっちはとてもじゃないけど穏やかに見守るなんて無理だ。
「邪魔よ、子猿ちゃんたち」
「こざ……?!」
敷地内を一直線に駆け抜け、女の子の山を掻き分けると、目当ての金髪を見つける。
長めのツインテールがオレの姿に気付いて揺れた。
「アルジャ? お前、門の前で待てと」
言い終わる前に肩を抱き寄せて、ぴったりと寄り添う。
金属の鎧着込んでるからスゲェ冷たい。でもビリッチの香りがすぐそばにあると思うと寒さなんてどうでもいいという気がしてくる。
暖かくてビリッチがいないのと、寒いけどビリッチがいるのとじゃ、当然後者選ぶっしょ。
「あのね、子猿ちゃん? ビリッチは私のものなの。あなた方は殿方にケツでも振ってればいいんじゃないかしら~」
おっと、うっかり汚い言葉使っちまった。ボロ出るから気をつけてるつもりなんだけど。
「な、なんですってぇ!」
「これがお姉さまの姫だなんて納得いかないわ! お姉さまならもっと優雅で品のある姫にお仕え出来るのに!」
「うふふ! 残念ねぇ、ビリッチは私がいいのよ。わ・た・し・が!」
鎧の下のケツを撫でてるのがわかるように派手に腕を動かしてやり、おまけに寒さで赤みの差している頬へ唇を落とす。
もうちょい反応があるといいんだが、ビリッチは眉をひそめただけで黙り込んでいる。
「行きましょ、ビリッチ」
手を掴み、ぐいぐい引っ張ってやると、のろのろとした歩みだがちゃんと着いてきてくれた。
ほら見ろと背後の子猿ちゃんたちに向かってにやりと笑ってやれば、当たり前のように悲鳴が上がる。
オレ、勝利。



しばらく道を進んで学校が見えなくなるとビリッチは口を開く。
「アルジャ、どうした? お前が好きそうな可愛い娘たちじゃないか」
開口一番がそれですか……。
ビリッチはオレといえば女の子だと思っている節があるんだが、断じて違う。
「あのな? 確かにオレは女の子大好きだけど、お前を取り合うなら全員敵なの」
女の子には寛大だし百合絡みも美味しくいただけるオレだが、ビリッチがその中に入るってなら話は別。
コイツに触ったり絡んだりいやらしいことしてもいいのはこの世でオレだけだからな!
「別に取り合う必要はないだろう。ただの後輩だ」
「ただの後輩から山のようにチョコもらったくせに。わざわざそのために学校まで行ってやったくせに!」
「くれると言うのを断るのも悪いだろう?」
「そういう優しさはいらないの! ビリッチはオレだけ見てればいいんだよ……オレはお前の姫だろ?」
「馬鹿言え。騎士は姫のためだけにいるわけじゃないぞ」
「じゃあ、オレが姫になった意味って何?」
少しきつめの口調で言ってやる。
この期に及んでわかっていないってのはないだろ、普通。
「ただの趣味じゃないのか?」
「まぁね、オレ可愛いし……じゃなくて! ビリッチと一分一秒でも一緒にいたいからに決まってるだろ」
「そんな理由で女装か」
前髪をかきあげる仕草を見るのはたまらなく好きだが、そういうのはもっと気だるそうでエロい感じがいいよな。
真面目な彼女は完全に呆れ返ってオレを見ているばっかりで、オレの希望は通りそうにもない。
「だって、他に姫を見つけたらお前そいつばっかり見るに決まってるじゃん。お前がオレ以外を見るなんて耐えられないよ」
「……アルジャ」
少し頬を染めたビリッチがオレを見上げる。
やばいくらいに可愛い。
あー駄目だ、我慢できない。宿まで待つとか意味わからん。
ババッと左右を見回して、一番近い横道にビリッチを連れ込んだ。
あんまり清潔じゃないけど人目が避けられるだけでいい。一応女のナリしてるし、目立っちゃうからな。
「ビリッチ、好きだよ」
冷えた壁にビリッチを押し付け、桃色の唇に食らい付く。
甘ったるいチョコの味がする……子猿共からのチョコだと思うと悔しくて、舌を入れて口の中を『綺麗に』してやった。
漏れる声がエロくて可愛い。オレの彼女はやっぱり最高だ。
「アル、ジャ……」
「だから、オレの純愛に免じて、チョコかけさせろ」
満足するまで舐め取ってビリッチが息も絶え絶えって感じになったところで、本題に入った。
「……は?」
うん、ビリッチ予想通り。
「オレ、今年のバレンタインはビリッチを裸にひん剥いてチョコかけて食おうって思ってたんだよねー」
「?!」
これは男のロマンだ。
いつか絶対ビリッチにしてやろうと思ってたことを今年実行することに決めただけ。他にもたくさんあるからこれからの毎日が楽しみでしょうがない。
「普段隠れている白い柔肌にチョコレートは良く映えるだろうな」
「ば、馬鹿か?!」
「馬鹿だけど本気。お前のささやかな胸の谷間にチョコレート流し込みたい」
「ささやかで悪かったな!」
「オレはビリッチのそういう可愛い胸が好きだから無問題」
「珍しくいい雰囲気になったかと思えば! お前は少し反省しろ!」
「反省するから宿帰ろう」
「断る!」
想定内の言葉を聞き流しながら、オレはビリッチを黙らせるためにもういっぺんキスをした。


全国の紫姫ファンに土下座すべき。
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