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【バレンタイン04】閑話その1

モモメノとグリオンのお料理万歳!
仄かにグリメルでシャルモモです、いつもどおりです。

ちなみに今回の企画はストック作っての作業のため、この文章を書いていた時は、リアルにチョコレート製作中でしたw
会社で配るだけなのに夜中まで頑張る私がよくわかりません。

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真っ白なエプロンのリボンを結うと、モモメノはテーブルの上の茶色い塊を睨み付けた。
「用意はよろしいですか?」
隣に立つ騎士もおそろいのエプロンを身に着けている。ひらひらしたフリルが微妙に似合っていたが、その感想は言わない。
「……いつでも行ける」
「了解しました! 姫、頑張りましょう!」
やたらと気合の入った二人をメルクは苦笑して見守っている。
バレンタイン初体験というモモメノにチョコレート作りを指南するつもりでいたのだが、その役目は彼女の騎士に奪われてしまった。
姉に仕込まれたとかで、意外にもチョコレートは作れるらしい。
「型に入れて冷やすだけでは芸がありません。どうせならトリュフにしましょう」
「トリュフ? あのころころしたの?」
「はい。意外と簡単ですし、姫ならばきっと美味しく作れますから」
「……」
メルクの方を伺う。どうやらグリオンの言葉が本当か確認を取りたいらしい。
「モモメノ、グリオンの言うとおりだから。ちゃんと先生の言うことは聞いてあげなよ」
「先生……?」
「教えてもらうんだから、そうでしょ?」
「先生なら、しょうがない」
眉を寄せた表情は嫌々ながらのものだが納得はしたようで、視線をグリオンに戻す。
「先生、続き……教えて?」
「えぇっと! で、では、まずチョコレートを刻みましょうか!」
素直に頷くモモメノの姿にグリオンは感動した。
滅多に彼の言葉を聞かない姫と、チョコレート作りのためとはいえ、ちゃんとコミュニケーションが取れるようになっている。
もう一生このままでいいと考えて、ふるふる頭を振った。その前に姫の騎士でいたい、騎士で。
「じゃあ、後は頼むよ。あたしは昼まで寝かせてもらうね。さすがに眠いわ」
「昼食の時間に起こそうか?」
「そうしてもらえると助かる」
軽くあくびをして背を向けたメルクだったが、何やら慌てたグリオンに呼び止められた。
「あ、あの! 実際に起こすのは僕ではなくて、ちゃんと姫にお願いするから」
「わざわざ言わなくてもわかってるよ、馬鹿!」
朝方のやりとりがあっただけに何だか気恥ずかしく、メルクは逃げるようにキッチンを後にした。
「うーん、怒らせてしまいました」
「グリオン馬鹿……あれは怒ってない」
「そうでしょうか?」
疑問符を浮かべたままのグリオンに呆れ、チョコレートの代わりに刻んでやりたくなった。
ロザリーのように男女の機微に鋭くないモモメノでもメルクの気持ちはわかる。
やっぱりこの男にメルクをあげるのは嫌だなぁと思ってしまった。気の利かない真面目なだけの騎士の何がそんなにいいのだろう。
「……ううん、やっぱり違わない。あなたがそう思うならそれでいいと思う」
敵に塩を送るのは傷口に擦り付けるときだけでいいやと考えたモモメノは大人しく手元の作業に戻った。



チョコを溶かし、生クリームを混ぜ、ボール状にまとめ、しばらく冷やす。
若干手間取るモモメノだったが、グリオンの補佐もあって、どうにか形にすることができた。
可愛らしいピンクの箱の中に三つ、ココアをまぶしたトリュフが鎮座している。
「初めてとは思えない素晴らしい出来栄えですね。さすが姫です」
「言われたとおりにやっただけ……すごいのはたぶんあなた」
「いえ、これは姫の心がこもったチョコレートですから! 私はほんの少しお手伝いさせていただいただけです」
箱の蓋を閉め、リボンを結び、大切にしまう。
すぐにでも出来上がったチョコレートを渡したいが、シャルルは昨晩から実家に帰っている。ギルドハウスに戻ってくるのは夕方くらいだと言っていたから、まだ数時間は会うことができない。
「グリオン」
いつも以上に小さな声で名前を呼ぶと、ニコニコと楽しそうに笑顔を浮かべるグリオンがモモメノを見る。
「はい、姫」
「……ありがとう。今日は」
「お役に立てたのであれば、このグリオン、こんなに嬉しいことはございません」
「だから」
脇に避けてあった箱の一つにチョコレートを二つ入れる。素早くリボンがつけられ、ちゃんとしたプレゼントの形になるのを見て、手際がいいなぁとグリオンは感心した。
ぼんやりしたところのある姫だが、手先は器用らしい。
「受け取りなさい」
てっきりメルクとロザリー用だと思っていたそれはまっすぐグリオンに差し出された。
面食らいつつも小さな箱を受け取る。
「義理チョコっていうのがあるって……聞いた」
「えぇ、ありますね」
「義理……」
渡した箱を指差し、さらにもう一度「義理」と付け加える。
「存じております。姫の特別なチョコレートは特別な方に捧げられるものですから」
「わかってるならいい……メルクからもらった?」
「は、はい。朝にいただきました」
「そう……いいな」
「無理矢理いただいたようなものですけどね。メルクは優しいので、甘えてしまいました」
照れた表情を見せるグリオンに、塩どころか唐辛子でも擦り付けるしかない、とモモメノは密かに思った。



うちの騎士姫はお父さんと思春期入りたての娘ですw
お父さんのパンツと一緒に洗わないで! とか お父さんの後のお風呂入るのいや! とかそんな感じ。
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