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飛び出していくメルクの背中を見つめたのは一瞬。 気が付いたら両手を伸ばし、華奢な体を捕まえていた。 「な……何よ?」 問い掛けに対する答えは持っている。 『貴女は強い。けれど、私も頼って欲しい』 簡単な言葉だというのに唇は固く結ばれたまま、音として空に吐き出されない。 このまま腕を解かずにいれば、彼女も痺れを切らして怒り出すだろう。 そうなる前に伝えなくては。 頭ではわかっていても、情けないことに声を出す勇気が生まれない。
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